放送日 1985年7月4日~9月26日
大学時代の友人にWEBサイトの話をしたら、「ねぇ、それじゃあ『親戚たち』っていうドラマ知ってる?」と尋ねられた。聞けば友達に話をしても誰も知っている人がいないとのこと。確かにそうであろう。
この作品は、それまで時代劇俳優としての印象が強かった役所広司の現代劇初主演であり、舞台は故郷でもある諫早市である。役所広司演ずる「楠木雲太郎」は何年かぶりに故郷である諫早に帰ってくる。そこには親戚たちがそれぞれの家庭を持って生活している。そこに雲太郎が父祖伝来の土地「楠木新開地」を新興スーパー(社長の矢上四郎・・根津甚八)に売却して一儲けたくらもうとするところから、親戚たちに色々な事件が起きて行く・・・という展開であるが、ストーリー自体はよく覚えていなかった。放送時間が夜の10時からで、当時中学生の私は見ているうちに睡魔に勝てず寝てしまったからである。掲示板やメール等でも人気のある作品であり、ぜひ再放送してほしい作品ではある。
という状態であったが、やはりWEBサイトが縁で全話のビデオを入手することが出来た。どなたからかを書くとご迷惑をかけるのでここでは書かないが、非常に感謝、感謝。そこで全13話について走り書きながらコメントを書いてみた。なお、漢字まで役名のわかる人については役名で記しているが、そうでない人は役者名を括弧書きにしている。少々読みにくいかもしれないが、ご了承願いたい。
第1話はいわゆる「出演者顔見せ」のようなものである。諫早の楠木家と言えば名家として有名な家系で、親戚も数多い。その親戚たちが分家竜蔵の娘である伸子(手塚理美)の結婚式に集まった。ところが札幌で歯科医をしているという新郎やその親戚たちは一向に姿を見せない。結局この新郎というのが結婚詐欺師だったことが判明、信子はショックを受ける。
この信子の結婚式に亡くなった本家寅蔵の妾の子である雲太郎も呼ばれていたが、転居先不明で招待状は戻ってきていた。寅蔵の孫の美佐(高部知子)は、テレビで偶然に雲太郎を見る。(「あ!タケチャンマンだ」とかやっている)雲太郎は東京にいたが、借金取りに追われていた。いよいよ抜き差しならない状態になったとき、見知らぬトラックの運転手に助けられる。聞けば諫早を中心にディスカウントショップ「サントス」を経営している矢上(根津甚八)が雲太郎に会いたいと言っているとのこと。借金取りに追われる雲太郎は二つ返事で承知、そのまま諫早に向かう。雲太郎にとって十数年ぶりの諫早は、水害があったせいもあり多くの点で変わっていた。眼鏡橋、蛍、飛び石と・・・・
第1話の見所は、上にも書いた「あ!タケチャンマンだ!」である・・というのは冗談として、やはり「ふうけもん」雲太郎を故郷で演ずることになった役所氏だろう。雲太郎と同じようい高校卒業後故郷を離れた役所広司にとって、雲太郎が抱いた「変わっていく故郷に対する感傷」は真に迫るものであっただろう。そのあたりが演技に見え隠れしており、考えさせられるところだ。
雲太郎の帰郷は、親戚中の話題となる。雲太郎がトラック運転手に言われた日時に矢上に会いに行くと、そこに現れたのは当の運転手であった。驚く雲太郎をよそに、矢上は雲太郎を諫早に呼び寄せた真意を語る。雲太郎も持分相続している楠木家代々に伝わる「楠木新開地」10万坪の全ての買い取りが目当てであった。この土地は市街化調整区域であり、現在は野鳥のすみかでしかないが、矢上はこの土地に一大レジャー施設の建設を計画していたのだ。「それなら自分で交渉したら」という雲太郎に対し、成り上がりものという引け目を持っている矢上は自分が前面に出でも話が進まないと考えての依頼であることを話す。
雲太郎はまず最初に最大の所有者である叔父竜蔵の持分5万坪を狙う。折しも竜蔵は信子の結婚が破談になったショックで病院に入院していた。そこに出かけていき、「新開地の葦を使って葦人形を作り、それを輸出してアメリカからキャベツ人形を輸入してもうける」というとんでもないホラ話をし、親戚のよしみで支援を仰ぐ。この話を聞いた竜蔵は、雲太郎のこれまでの苦労を想い、自分の持分を「飛び石」の復活と引き替えに無償で贈与することを約束、その心意気と自分のついた嘘に対する恥ずかしさで雲太郎は感銘するのであった。
第2話はいよいよストーリーが見えてくる所である。見所は「ふうけもん」雲太郎のお調子者ぶりが発揮されているところだ。ラストシーンで雲太郎は何故か「飛び石」工事現場の現場監督になっているが、全くもって(良い意味で)調子に乗っている。ここまで徹底して調子に乗っている役所広司というのも珍しいのではないだろうか。
雲太郎は矢上のもとに竜蔵持分の5万坪がまとまったことを報告。しかし矢上はそれが口約束であることを指摘し、早速譲渡契約を交わすよう雲太郎に指示する。そのころ竜蔵の具合は急変していた。雲太郎が病院に着いたときには、竜蔵は還らぬ人となっていた。
通夜にあたって、現在の妻であり後妻の富子と先妻の長男である幸一(佐藤B作)の喪主争いが発生する。結局竜蔵の保険金受取人が富子のみとなっていたことから、相続税との兼ね合いもあり幸一が譲る格好になる。この通夜には本家の面々も参列するが、妾の子である雲太郎に対する態度は冷たい。そういう状況にもかかわらず、雲太郎はここでも持ち前の「ふうけもん」ぶりを発揮して調子に乗る。葬儀の後、雲太郎は富子に土地譲渡の履行を交渉するが、口約束であることを理由に突っぱねる。結局竜蔵持分は妻の富子・先妻の長男幸一・富子の長女伸子に分散されてしまい、一からやり直しとなってしまう。
これより先、雲太郎は高校の同級生で市役所勤務の橋本(山口良一)や後輩のタクシー運転手玄太(桜金造)と共に、高校時代気に入っていた淳子(田中好子)のカラオケスナック「蛍」の常連となっていた。ここでも口のうまさを発揮し、結局淳子と良い仲に。矢上から諫早に来た意図についてきつく口止めされていた雲太郎であったが、淳子にせがまれて結局一緒に新開地まで行く。ところが悪いことにその姿を伸子に見られてしまう。
第3話の見所は何と言っても「想い出のグリーングラス」弾き語りである。この非常に貴重なシーンは、ファンなら一見の価値があるところだ。YOUTUBEにもあるので、とにかく見て(聴いて)もらいたい。まさに「しびれる歌声」である。その他、この回は田中好子とのデュエット「いつでも夢を」も聴ける。
雲太郎のいとこに当たる美佐は諫早にある短大に通っている。ある日校内の教会でミサを行っているとそこに突然黒豚が現れ、大騒動。実はこの黒豚は雲太郎の母校でもあるこの学校の牧場に寄贈するために持ち込んだものであった。しかし現在は牧場は無くなっていた。雲太郎は牧場があった頃の話を美佐に語る。
楠木本家では、度重なる不幸の原因を探るべく、「お代人さん(=降霊会)」を行う。その会で「楠木家の女性には好色な祖先の霊がとりついている。幸一の妻百合子(中田喜子)に目を離すな」というお告げと共に、「雲太郎は楠木一族の疫病神だ」というお告げまで下ってしまう。
その頃本家の娘婿(娘の京子は数年前から失踪していた)である学(篠田三郎)の病院に遊びに行っていた伸子は、野鳥の宝庫である楠木新開地に対する学の想いを聞き、新開地を手放さないことを決心する。一方百合子は「お代人さん」には行かず幸一が経営する店にいた。百合子にかねてから想いを抱いている玄太に迫られるが、間一髪のところで伸子を自宅まで送っていた学が現れ、何とか事なきを得る。しかし学は百合子に何かただならぬものを感じていた。
「お代人さん」にも同席し「疫病神」と名指しされた雲太郎は意気消沈。淳子の店で管を巻いていた。そんな雲太郎を励ます淳子であったが、実は彼女は矢上と裏でつながっており、雲太郎にやる気を起こさせる役目を負っていたのだった。
第4話はあまり雲太郎の出番はない感じ。そんな中で、管理人の友人が言っていた「中田喜子が妖しかった」のはおそらくこの回ではなかったかと思われる。
前回「疫病神」と名指しされ、新開地買収計画が完全に頓挫した格好となった雲太郎は、意気消沈して東京行きの電車に乗ろうとするが、そこに矢上が現れる。「おいは東京に、夢ば求めてるわけじゃなかとです。東京の中じゃおいのことはただのおいです。それでも東京じゃ、誰からも文句は言われません。安心しておいのままでおられるとです」と語る雲太郎ではあったが、矢上の壮大な野望と、買収への新たな策があることを聞き、結局雲太郎はそのまま残ることとなる。
雲太郎が矢上の車に乗ると、玄太が矢上の運転手におさまっていた。矢上の策は、玄太と百合子を駆け落ちさせ、百合子を雲太郎が連れ帰ってくることにより恩を売ろうというもの。この策に雲太郎は大乗り気、3人は温泉でドンチャン騒ぎを繰り広げる。
明くる日から、雲太郎は百合子が悩み事を持っているという噂を方々で流す。学にもこの噂を流すが、「あまりいい加減なことを言わない方がよい」とたしなめられる。しかし学は「お代人さん」の夜のことを思わずにいられなかった。
同じ頃、学はホタル観賞会を企画していた。この企画を聞きつけた雲太郎は、この機会を利用しようと謀り、玄太と百合子を誘う。そして・・・
雲太郎の策は狙い通りとなった。出先で玄太と百合子がただならぬ関係になったという噂を聞きつけた幸一は、まず矢上の元にそのことを糺すべく怒鳴り込むが、知らないという返事を聞き、急いで店に戻る。一方玄太は幸一が矢上の元に血相を変えてやってきたとオーバーに百合子に話し、一刻も早く逃げるようけしかけ、結局2人は駆け落ちする・・・
第5話では冒頭の駅のシーンが印象深い。ここで雲太郎が話すセリフは、おそらくそのまま高校を卒業して東京に飛び出していった橋本広司青年の心境だったのではないだろうか。その他、お猪口をマイクに「眼鏡橋~~」と歌うシーンは笑えるところであり、百合子を陥れる策を練っているシーン、灯りも点けずに「ほ、ほ、ほーたる来い」と歌うシーンでは策略家雲太郎の面目躍如である。それにしてもこのドラマは役所広司歌唱シーンが多く、ファンとしては大変満足なところである。
玄太と百合子は示し合わせていた矢上の経営する牧場へと向かう。矢上は2人にとりあえず東京に逃げることをすすめ、飛行機のチケットと現金を渡す。結局その日のうちに2人は東京へ。雲太郎と矢上は次の段階の策を練る。「あの幸一が自分に頭を下げることはないだろう」と話す雲太郎に対し、矢上はある殺し文句を雲太郎に教える。
百合子が玄太と駆け落ちしたことにより、今後の対処も含めて親戚会議が開かれる。その席で幸一は百合子との離婚を決意するが、百合子の逃げた先がわからず苦慮する親戚たち。そこに雲太郎が登場、逃亡先を知っている、自分だけが迎えに行くと話す。当然幸一は自分も一緒に行くと言い出すが、雲太郎が矢上から聞いていた殺し文句「矢上さんが市会議員に推薦すると言っている、あまりスキャンダルにかかわることをしない方が」を持ち出すと、幸一は雲太郎に全てを任せることにする。
早速雲太郎は飛行機で東京に向かい百合子を連れ戻そうとするが、百合子は帰らない決心をしており、玄太は百合子のつれない態度と金銭のがめつさから欲求不満・ホームシックになっていた。雲太郎の策はつくづく巧くいかない・・・
第6話では東京に向かう機中で雲太郎が見る夢の怪しさが面白い。自分がハードボイルド映画の主人公になり、女(百合子)を悪漢(玄太)から連れ戻すというもの。BGMが石原裕次郎「俺は待ってるぜ」であるあたりも笑える。
百合子と玄太は矢上の友人の工藤(長塚京三)が経営する「日本添削アカデミー」の事務所に落ち着いていた。添削内職セールスという仕事に興味を持ち、東京で暮らしていくことに自信を持ち始めた百合子を説得することは困難であった。再び挫折しそうになる雲太郎。気晴らしに工藤に連れられていったバーには矢上がいた。医療機器ブローカーとの取引だという。そこに現れた永井と名乗る男に、矢上は見覚えがあった。伸子の結婚詐欺相手の三田村である。伸子との過去に因縁のある矢上は、そのことについてはふれずに雲太郎から連絡させる。連絡を受けた伸子は東京へ向かう。
永井の正体はやはり三田村であった。金を請求するも、借用証書がないことから居直る三田村。加えて伸子の過去の噂(高校時代に妊娠・堕胎した)を持ち出し、騙されたのは自分の方だとまでいう始末。伸子がホテルに帰ると雲太郎がいた。小学校の時担任の教師から聞いた伊東静雄の詩を懐かしそうに思い出す雲太郎であった。伸子は気晴らしに百合子とカフェバーに行くが、そこで百合子は矢上が東京に来ていることを伸子に話してしまう。諫早に帰る朝、伸子は矢上と対面した。一方工藤の商売は結局詐欺であった。工藤はそれを察知して対処していたが、たまたま事務所にいた百合子が警察に連行される。工藤の出頭により何とか百合子は釈放されるが、百合子連行の報せを受けた幸一は離婚を決意。結局川祭りの夜、百合子は諫早に帰ってくる。
親戚会議で幸一夫婦の離婚が決定。矢上は雲太郎に「百合子に慰謝料として幸一持分の新開地をとらせ、それを買い取る」という策を講ずる。ここまで来てようやく矢上の考えがわかった雲太郎は、その深謀遠慮に感服する。一方雲太郎は異母兄である正男(田辺靖雄)から新開地の売却話を持ちかけられる。正男の経営するスポーツショップはサントスの安売り攻勢で売り上げが激減し、資金繰りに困っていた。加えて仕入先に振り出していた6百万の手形の期日が迫っていた。そのため新開地売却で切り抜けようとしたのだが、母親光代の頑強な抵抗に遭い挫折。雲太郎は矢上に対して救援を求めるが、「スポーツショップを助けるために新開地を買うことはしない」という態度をとられる。立腹するが矢上の話に思い直す雲太郎。だが正男を助けられない自分の不甲斐なさに、雲太郎はすっかりやる気を失ってしまう。
正男の店には取り立て屋も現れ、逼迫した状況となっている。富子に呼ばれた雲太郎は、正男を助けるために富子・伸子の持ち分を売却することを持ちかけられる。その一方で光代は学の所に行き、資金の融通を依頼する。結局6百万は学から借りることになるが、更に正男が知り合いの建設業者に頼まれて振り出していた5千万の融通手形が金融業者に回っていることも判明した。いよいよ抜き差しならぬ状況になり、ついに夜逃げを決意した正男一家。翌日光代は雲太郎を先祖代々の墓所に呼び出した。自宅の売渡証書を学に渡すことと、自分たちが守れなくなった新開地を雲太郎が受け継いでほしいという2つの依頼を雲太郎に託す。結局何の力にもなれなかった雲太郎は、短大に通う美佐と高校に通う太一郎の生活を支援することを申し出る。
雲太郎は光代から預かった売渡証書を学の所に持って行き、今後の対応について話し合う。加えて残るは学と伸子のみとなった新開地の買収話を持ちかけるが、実は雲太郎が東京で借金取りに追われていたということは判明しており、黒幕の存在を疑われる羽目に。金でも情でも動かない学に対しての対処策を矢上に相談に行く雲太郎。矢上は京子の家出の理由をネタに学をゆするという策を話す。その内容にまたも弱腰となる雲太郎であったが、意を決して学の元へ。山口という男の話を持ちかけたところで、学に警察から連絡が入る。友達と遊んでいて新開地に入り込んだ学の娘の理恵が、白骨死体を発見したのだ。身元を調べたところ、この死体は京子であった。死因は自殺とみられたが、警察では疑念を持ち、学に失踪の原因を聞くが学は「全く覚えがない」としか話さない。近所で学が京子を殺害したという噂まで立つ。雲太郎は伸子に京子自殺の真相について話す。京子は山口という男と不倫関係となり、理恵が実は山口との間の子供であり、そのことをゆすられて自殺したというのだ。そのネタ元が矢上であると判断した伸子は、矢上の事務所に行き事実をただす。事務所にあったレジャーランド構想の資料から、やはり雲太郎の黒幕が矢上であることを確信したのだった。
鐘楼流しの夜、伸子は雲太郎と矢上から聞いたことを学に話したが、学は既に知っていた。一方矢上は自ら伸子に新開地買収を交渉するということで雲太郎に自分と伸子を会わせるように依頼する。場所は雲太郎の母親の実家がえらばれた。盗み聞きしようとする雲太郎に対し、実は矢上を慕っており、伸子と矢上の関係を怪しんでいる淳子が自分から引き受ける。矢上が伸子に対して持ち出したのは「結婚」であった。8年前伸子を妊娠させた相手というのが矢上であった。以来2人は今でもお互いに愛情を持ち続けていた。この矢上の話に対し「新開地をとるか、私をとるか」と逆に問いかける伸子であった。一方自分が道具としてしか扱われていなかったとわかった淳子は自暴自棄。雲太郎に対して矢上との関係を告白し別れを持ちかける。確かに初めは雲太郎に対して愛情はなかったが、徐々に愛情を感じていたにもかかわらず。淳子と矢上との関係を知った雲太郎は、矢上の家に乗り込み、伸子に結婚を申し込むという話に驚く。
雲太郎は伸子から8年前の矢上との一件を告白される。この話を聞いた雲太郎は、自分がこれまでしてきた行いを悔いる。立腹した雲太郎は矢上の自宅に乗り込み、殴りかかるが逆にやられてしまう。矢上は雲太郎に親の代からの伸子との因縁を語る。伸子は矢上と結婚しなければならないと判断した雲太郎は、伸子に自分名義となっていた権利証を全て渡す。雲太郎からこのことを聞いた矢上は伸子を再度説得し結婚を申し込んだが、伸子はこの権利証を諫早市に寄贈してしまった後だった。お互いに愛情は深くなってはいるものの、矢上にとって自分の夢を打ち砕いた伸子と結婚することはできない事だった。一方淳子は雲太郎についていく決心を伝えるが、もう雲太郎にその気はない。盆踊りでのデュエットを最後に、この2人も結局別の人生を歩んで行くのだった。
「タンポポ」における役所広司の配役は「白い服の男」であるが、これは同作の監督である伊丹十三が本作における楠木雲太郎を見た結果と言われている。
作者の三谷幸喜によれば、主役である「暁仁太郎」の名は楠木雲太郎を意識したという。参照リンク
『親戚たち』の記事を拝読いたしました。
私も長年『親戚たち』が大好きで、一昨年の秋、諫早に行ってきました。
『水月楼』(第3話、竜造の葬式の精進落とし)にある『御食事処 本明』でウナギを食べたり、春陽館(第6話)に泊まってあのお風呂にも入ってきました。
森 長之さん(市川森一さんのいとこ、㈱菓秀苑 森長の会長)にお会いしていろいろ詳しいお話を聞かせて頂いたのですが、今回の最大の収穫は『諫早市立図書館』の『市川森一シナリオルーム』で『親戚たち』の初期のメモ(手書きのノート)を見つけたことです。
題名は『ザ・親戚』で、驚いたことに『雲太郎』ではなく『仁吉』です。
他にも諫早市長(開発派であるが、自然保護にも理解を示す)や刑事(村井国夫)など、完成したドラマにはいない登場人物もおり、興味深いです(図書館の担当の方もこのメモの存在は知りませんでした)
写真を撮らせて貰ったので、メールを頂ければお見せできます。
いかかですか?